頭痛に関する基礎知識
監修:五十嵐 久佳 先生(神奈川歯科大学附属横浜研修センター・横浜クリニック 内科学講座 教授)
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あ
-あ
アロディニア(異痛症):

 脳が痛みに敏感となり、通常痛みを感じない程度の刺激でも痛みを感じる現象で、片頭痛の75%に認められるといわれている。アロディニアが起こると皮膚が過敏な状態になり、髪の毛を触っても不快感が起こったり、ブラシや櫛がかけられなくなる。さらには顔や手足までピリピリする状態があらわれる。
-え
疫学調査:

 人間の集団を対象として、人の健康や病気の原因などを研究するために行う調査。例えば高血圧の患者さんを対象とし、患者さんの年齢、性別、喫煙の有無、高血圧以外に持っている病気など様々な方向から調査して、高血圧という病気に影響を与えている要因を探る。
 もともと疫病(伝染病)に対する調査から始まったためこのようによばれるようになった。
-お
音過敏:

 音に対し強く反応する状態。片頭痛を起こすと、普段は気にならない音が気になる場合が多い。
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か
-こ
抗凝固剤:

 血液が固まるのを防ぐくすり。血管の中で血液の塊ができ血管を詰まらせる脳梗塞や心筋梗塞などの治療に使われる。
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さ
-さ
三叉神経(さんさしんけい):

 三叉神経とは、脳幹から出ている脳神経の1つで、三叉は、眼神経、上顎神経、下顎神経の3神経に分かれることに由来する。
-し
自律神経:

 体を動かしたり、見る・聞くなどの五感に関わる神経ではなく、心臓や胃腸などの内臓を動かしたり、ホルモンを分泌したりすることを調節している神経。自分で意識しなくても、自動制御されている。
神経内科:
 全身の神経や筋肉、脳に関わる病気を専門に扱っている診療科。頭痛も神経内科の領域となる。精神科と混同し、敬遠している人もいるのでは?
神経伝達物質:
 脳の中には多くの神経細胞があり、互いに情報交換をしている。情報は電気信号として神経細胞の中を伝わるが、神経細胞と神経細胞との間には空間があるため、一方の神経細胞の端から化学物質が放出され、次の神経細胞がそれを受け取ることにより情報が伝えられている。この、神経細胞の一端から放出される化学物質が神経伝達物質と呼ばれるもので、セロトニン、ノルアドレナリンなど様々な種類がある。
-す
随伴症状(ずいはんしょうじょう):

 いつも決まって一緒に出てくる症状のこと。片頭痛の場合、吐き気・嘔吐(おうと)、光や音に敏感になる(光過敏・音過敏)といった症状がみられる。人によっては臭いに敏感になったり下痢などがみられることもある。
頭痛ダイアリー:
 患者さんの情報を医師に伝えるよう工夫された頭痛診療のアシストツール。使用により、①頭痛の頻度、②頭痛の性状、③痛みの強度、④持続時間、⑤随伴症状、⑥頭痛出現から内服までの時間、⑦薬物の治療効果、⑧誘因、⑨生活支障度、などを具体的に知ることができ、患者さんと医師のコミュニケーションを改善することができる。
 頭痛ダイアリーは日本頭痛学会のホームページまたは受診先の医師から入手できる。
頭痛外来:
 頭痛を専門にみる外来のこと。担当される先生の専門分野は神経内科や脳神経外科が多く、内科、心療内科、精神科、ペインクリニックなどの場合もある。頭痛での受診の際は、施設検索で頭痛外来を探したり、かかりつけ医に紹介してもらったりするとよい。
頭痛専門医:
 日本頭痛学会が認定した、頭痛を専門にみる・研究する医師のこと。専門医の認定は、日本頭痛学会に3年以上所属していること、他の関連する病気の専門医や認定医であることなどの条件をクリアしていなければ取得することはできない。
 日本頭痛学会のホームページに、認定された専門医の一覧がある。
-せ
セロトニン:

 神経伝達物質の一つで、様々な働きをもつ。血管の収縮や体温調節の他、睡眠や気分を調節する働きもある。
閃輝暗点(せんきあんてん):
 はじめは視野の中にチカチカ光る小さな点が現れ、次第に大きくなっていく。視野の片側がまったく見えなくなったり、中心部がぼやけて見えにくくなったりする。
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た
-と
トリプタン:

 選択的セロトニン受容体作動型の片頭痛治療剤。セロトニン1B/1D受容体に選択的に作用することにより、拡がった血管を元に戻し(セロトニン1B受容体)、血管の炎症を抑えて(セロトニン1D受容体)片頭痛の痛みを鎮め、痛みの原因となる物質(神経ペプチド)の放出を抑えることで効果をあらわす。片頭痛の原因部位に直接作用するため、片頭痛発作が起きてしばらくした後(ピーク時)でも鎮静させる効果を持ち、片頭痛の第一選択薬とされている。
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な
-の
脳内の圧力(脳圧):

 通常、脳を包んでいる頭蓋骨の中は、一定の圧力に保たれている。しかし、脳の中に脳腫瘍などができると脳内の圧力が高くなり、周囲の組織が圧迫されたり引っ張られたりして痛みを生じる。
脳の周囲の筋肉(頭頸部の筋肉):
 頭痛に関係の深い肩から首、頭部にかけての筋肉として、僧帽筋、後頭筋、側頭筋、前頭筋などがある。筋肉のこりによって起こるのは緊張型頭痛が多いが、片頭痛の引き金となることもある。
飲み合わせ:
 2種類以上のくすりを飲んだ時、くすりがお互いに影響を与えあってくすりの効きが悪くなったり、逆に1種類だけ飲んだときより効き目が強くなる状態。くすりの相互作用。
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は
-ひ
光過敏:

 光に対し強く反応する状態。片頭痛を起こすと、普段は何とも感じない明るさ(光)がつらく感じる。暗い部屋でじっとしていると回復する場合が多い。
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ま
-も
問診:

 医師が患者さんまたはその家族などに質問をし、その答えを得ることにより診断の根拠を得る方法。頭痛は、血液検査やX線写真などでは診断できないことが多いので、問診が診断の決め手となることが多い。頭痛の診断でポイントとなる質問は本文を参照。
ら
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理学療法:

 運動やマッサージ、患部を温める・冷やすなどの方法により行う治療、リハビリテーション。
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