スッきりんと学ぶ頭痛講座。
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総監修:坂井 文彦 先生 (国際頭痛センター長)
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スッきりんと学ぶ頭痛基礎講座
> どうして起こるの? 頭痛発症のメカニズム
頭痛は、日常的に体験するありふれた症状ですが、なぜ、そしてどのようにして頭痛が起こるのか、知っていますか? 頭痛は、頭の中に痛みを感じるため、脳自体が痛んでいるように思われます。しかし、脳そのものが痛みを感じているわけではありません。ほとんどの頭痛は、頭蓋骨の内外にある血管や筋肉、神経が刺激を受けて起こります。
頭の中の血管拡張による頭痛 →
片頭痛
、
群発頭痛
筋肉や精神の緊張による頭痛 →
緊張型頭痛
脳の病気に伴う頭痛(危険な頭痛)
その他:目や鼻の病気、精神的ストレスなどが原因で頭痛が起こることがあります。
頭にズッキンズッキンとした痛みが起こる、慢性頭痛の代表選手ともいえるのが“片頭痛”です。これは血管が拡がって周囲の神経を刺激して頭痛を起こしているものです。
なぜ血管が拡がってしまうかにはいくつかの学説があります。一つは「セロトニン学説」です。ストレスなどさまざまな誘因により脳が刺激されると、血液成分である血小板から血管を収縮させる作用をもつセロトニンが大量に放出され、脳の血管が収縮します。そして、時間の経過とともにセロトニンが分解・排泄されて減少してくると、一度収縮した血管が逆に拡がりはじめて、頭痛が起こるというものです。
他にも「血管説」「神経説」などが提唱されてきましたが、これらの説だけでは説明できない現象が残されていました。これらに対し、1980年代に提唱され、現在もっとも有力視されているものに「三叉神経血管説」があります。
◆三叉神経血管説◆
三叉神経とは、脳の脳幹から出ている神経で、頭の中では一番大きな神経です。また、脳の血管の中でも特に太い血管の周りを取り巻いています。何らかのきっかけで三叉神経が刺激されると、神経の末端から、血管の拡張や炎症をもたらす物質(神経ペプチド)が分泌されます。その物質によって拡がった血管と炎症がさらに神経を刺激し、脳に痛みを伝えることで、片頭痛の発作(痛みと随伴症状)が起こるというものです。
片頭痛については、その「きっかけ」が何なのかを含めて謎が多く残されていますが、いずれにしてもセロトニンという物質と頭部の血管、そして三叉神経が深く関与していることは間違いなさそうです。
首や肩の筋肉が持続的に緊張してこった状態になると、頭が締め付けられるように感じたり、重苦しくなったりします。これが緊張型頭痛です。その発症のメカニズムには、身体的、精神的ストレスや筋肉の緊張などが複雑に絡み合っていると考えられます。
身体的ストレスとしては、「無理な姿勢」「合わない枕」「目の酷使」などがあげられます。たとえば、1日中パソコンに向かって作業をするようなケースでは、徐々に肩や首、後頭部の筋肉がこわばって、筋肉内の血行が悪くなります。その結果、筋肉中に乳酸などの疲労物質がたまり、これが神経を刺激して頭痛を招くと考えられます。
また、心配ごとや不安などの精神的なストレスは、筋肉の緊張がなくても頭痛を引き起こすことがあります。神経の緊張が毎日のように続くと、脳に備わっている「痛みのコントロール機能」がきちんとはたらかなくなり、筋肉が緊張していなくても頭痛を覚えるようになってしまうのです。
几帳面で律義な人や生真面目な性格の人は、心の緊張をうまく解消できず、緊張型頭痛になりやすいといわれています。また、首すじが細い人も、頭の重みに筋肉が耐えきれず頭痛を起こしやすいようです。
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群発頭痛の発症のメカニズムについては、まだまだ明らかにされていない点が多いのですが、頭部の血管の拡張が関わっていると考えられています。群発頭痛の場合は、目の後ろを通っている血管が拡張して炎症を引き起こすため、目の奥が痛むようです。また、この血管を取り巻いて、涙腺のはたらきや瞳孔の大きさをコントロールしている自律神経が刺激されて、涙が出る、瞳孔が小さくなるといった症状を伴うといわれています。